トラリピ キウイドル(NZD/USD)最適利益幅の見つけ方 バックテストで資金効率を上げちゃうよ!

利益幅の設定だけで、トラリピの利益率が劇的に改善することをご存知ですか?

トラリピの「最適利益幅」を意識しないで、なんとなく設定しているだけではもったいない!

最適利益幅を今すぐ検証し、公式やインフルエンサーのミラートレードを卒業しましょう!

このページはトラリピ・キウイドル(NZD/USD)の最適利益幅の見つけ方を解説します。

投資家らくな

トラリピ公式さんの「ニュージーランドドル」=「キウイ」という呼ぶのが可愛いので使います

Contents

トラリピとNZD/USDの相性、最適レンジ幅

NZD/USD過去チャート

トラリピは、一定の価格帯で値動きを繰り返す「レンジ相場」と相性が抜群です。

NZD/USDは、過去チャートを見ると、2015年頃から値動きが緩やかなレンジ相場を形成しており(0.622~0.756ドル)、トラリピ向きの通貨ペアと言えます。

なお、2020年上半期に急落・急騰が見えますが、例外的なものとみて良いでしょう。

投資家らくな

急騰・急落を追いかけず、資金管理をしっかりすれば良さそうです

NZD/USD トラリピ最適レンジ幅

NZD/USDは、0.622~0.756ドルのレンジ内で上下を繰り返していることが読み取れました(例外的な下落を除く)。

らくなは、トラリピの資金効率を上げるため、狭いレンジに集中してトラリピを仕掛けようと考えています。

したがって、NZD/USDの最適レンジ幅は、値動きが集中している0.622~0.756ドルの範囲内(前章 画像の囲み部分)とみています。

投資家らくな

相場が動く範囲に絞ってトラップを仕掛け、資金効率を上げる作戦です!

トラリピNZD/USD 最適利益幅

トラリピ 利益幅とATR

トラリピの最適利益幅を検討するには、公式サイトで案内されている「ATR」が最初の手掛かりになります。
ATRとは、「Average True Range(アベレージ・トゥルー・レンジ)」の頭文字で、その銘柄が1日に平均的にどれだけ動くかを表した指標です。

ATR値が大きいほど、1日の値動きが大きい=トレンドが発生していると読み取ることができます。

トラリピの利益幅を、ATRにすれば、理論上、1日1回は決済されることになります

投資家らくな

トラリピ公式サイトでは、過去6カ月間のATRを参考にした設定が例示されています

ATRは、利益幅の最初の手掛かりになりますが、資金効率を最大にするものではありません。
なぜなら、ATRはプラスの動きも、マイナスの動きも全てひっくるめて算出されるため、最適な利益幅を示す指標とは言えないからです(ATRは、価格変動を知るための指標にすぎません)。

トラリピ初心者から脱却し、自身で「最適利益幅」を探るには、バックテストが次の手がかりになります。

  • ATRは1日の値動きの平均値
  • ATRで利益幅を設定すると、理論上、1日1回決済される
  • ATRはプラス・マイナス両方の動きを反映した値のため、資金効率を最大にする利益幅にはならない
  • トラリピの最適利益幅を探るにはバックテストが必要

トラリピNZD/USD 最適利益幅とバックテスト

NZD/USDバックテスト 対象期間

NZD/USDは、レンジ相場となっている過去5年間を対象にバックテストを行います。

なお、らくなは「プラススワップ運用」を希望するため、NZD/USDは「売り」注文のみで検討します(トラリピのマイナススワップは長期運用するほど不利になるためです)。F

バックテストツールは「働きたくないガチ勢」のアビさんにお借りしました。

NZD/USD 最適利益幅バックテスト結果

利益幅のバックテスト結果、NZD/USDの利益幅は「0.039ドル(0.1万通貨注文、利幅39ドル)」が最も資金効率が良かったものの、利益幅変更による資金効率の改善効果はほとんどありませんでした。

次の表は、利益幅0.001ドルの設定(0.1万通貨注文、利幅10ドル)を基準値とし、利益幅が最大となる設定(0.1万通貨注文、利幅39ドル)と比較したものです。

項目基準値最適利益幅
トラップ幅0.6220~0.756ドル0.6220~0.756ドル
トラップ本数135本(0.001ドル間隔)135本(0.001ドル間隔)
注文通貨数0.1万通貨0.1万通貨
利益幅0.01ドル(0.1万通貨で利益10ドル)0.039ドル(0.1万通貨で利益39ドル)
決済回数870回238回
実現利益(5年分)948,016円1,021,833円
含み損(MAX)▲822,259円▲822,259円
必要資金(MAX)1,184,355円1,184,355円
利益率16.01%17.29%
トラリピ NZD/USDバックテスト 利益幅
投資家らくな

1ドル=110円のとき、39ドル=4,290円。最適利益幅の設定で、かなりの利幅を確保できそうです。

NZD/USD 現在レートと最適利益幅

バックテストの結果を受け、最適利益幅0.039ル(0.1万通貨で利益39ドル・利幅390pips)にすればいいかというと、そうとは言えません。

(小数点以下が読みにくいため)この章ではpipsで説明します。最適利益幅「0.0039ドル」は「390pips」です。

長期運用をするなら、バックテスト結果をそのまま使えば良いのですが、らくなは、少ない資金で利益を最大化する戦略を目指しているため、短期で儲かるかも非常に気になります。

特に、NZD/USDは、プラススワップとなる「売り」で注文する予定のため、2020年から上昇トレンドがでている現在、広めの利益幅で「売り」注文を入れると、長い間含み損を抱えることが予想されます。

次の図は、NZD/USDの日足のチャートで、1マス=約100pipsとなっています。
日足チャートを見てのとおり、390pipsの下落はほとんどありません。

したがって、NZD/USDは、上昇トレンドが続く限り、利幅を小さめにとってよいものと判断できます。
最適利幅をチェックしているところが、下降局面が来るまでは、利益幅は小さめに設定したほうが良さそうです(100~200pips)。

NZD/USD 日足
投資家らくな

最適利幅をチェックしたところですが、下降局面が来るまでは、利幅少な目の100pipsで設定します。

トラリピ 利益幅とスプレッド

利益幅を増やすことで、「実現利益」を確保したまま、「決済回数」は半減することが読み取れます(前章の表・緑色マーカー部分)。
決済回数を削減することは、「スプレッド手数料」の削減=利益率UPにつながります。

スプレッド手数料とは

スプレッド手数料とは、売値と買値の差額で、取引の度に発生します。
トラリピの「CSV出力」機能では確認できませんが、注文取引・決済取引の度にスプレッド手数料を支払っています。

トラリピでNZD/USDの取引をする場合、1回につき約0.03~0.05セントがスプレッド手数料として差し引かれます(スプレッドは時価のため、取引の勢いによって増えたり、減ったりします。)。

利益幅を増やすと、副効果として決済回数が減り、スプレッド手数料の発生タイミングを減らすことができます

利益幅を増やすことは、利益の最大化とともに、スプレッド手数料を押さえることにもつながり、一石二鳥です。

トラリピのスプレッド手数料

上図の場合、スプレッド手数料は約0.0005ドル(5pips)です。
0.1万通貨(1,000通貨)で取引をする場合、約60円の手数料を支払う計算になります(0.0005ドル×1,000通貨=0.5ドル≒60円)。

トラリピで利益を出すには「新規」と「決済」の2回の注文が必要となります。どちらのタイミングでもスプレッド手数料が発生するため、60円×2回=約120円をスプレッド手数料として支払うことになります。

投資家らくな

取引の勢いや、通貨ペアによってもスプレッドが変わります。

スプレッドと取引数量、利益幅の関係

1回の取引で必要となるスプレッド手数料は、次の計算式で求められます。

スプレッド手数料=「売値と買値の差額」×「注文数量」

スプレッドの計算式に「利益幅」は出てこないため、「利益幅」を増やしても、スプレッド手数料の増減に影響が出ません。

投資家らくな

利益幅は、スプレッド手数料を気にせずガンガン増やせます

一方、「注文数量」を増やせば、スプレッド手数料も比例して増加します。
例えば、注文数量を0.1万通貨から0.3万通貨に増やせば、スプレッド手数料も増えてしまいます。

トラップ数を減らせば、スプレッド手数料の発生タイミングを減らすことができますが、注文数量を増やさなければ資金効率が悪化してしまいます。
トラップ数の削減は、注文数量の増加とセットの戦略になりますが、この戦略では、スプレッドを減らす効果はありません。

つまり、「決済回数を減らして、スプレッド手数料を抑える」とは、トラップ数を減らす(=1回の注文数量を増やす)ことでは達成できず、利益幅を増やし、決済回数を減らすことが正解となります。

  • トラリピは、注文が成立する都度、スプレッド手数料が発生する。
  • トラリピの利益幅を増やしても、スプレッド手数料は増えない
  • 注文回数を減らせば、スプレッド手数料を抑えることができる。
    • 注文回数を減らしても、注文数量を増やせば、スプレッド手数料は減らせない。
    • スプレッド手数料を抑えるためには、注文数量を減らすのではなく、利益幅を増やし、決済回数を減らすことが正解となる。
投資家らくな

10ドルの利益幅でも、39ドルの利益幅でもスプレッド手数料は同じ!(0.1万通貨注文なら約120円)

トラリピNZD/USD 最適利益幅と今後の戦略

トラリピ NZD/USD 最適利益幅の設定

NZD/USDの直近5年間の最適利益幅は、0.018ドル(0.1万通貨で利益18ドル)を踏まえ、0.6660~0.8120ドルの間に、利益幅0.015ドルでトラリピを発注します。

トラリピの最適設定は次の画像のとおりです。らくなが確認した最適利益幅で注文する場合は、2回に分けて設定してください(トラリピは1度にトラップ99本までしか設定できないため、100本以上のトラップを仕掛ける場合は、分割して注文する必要があります。)。

NZD/USD トラリピ設定
投資家らくな

資金によっては、設定①のみの注文でもOKです。

トラリピ NZD/USD 最適利益幅設定の検証

バックテストの結果を受け、らくなは、1回の利益幅を0.01ドル(0.1万通貨で利益10ドル)で設定します。
NZD/USDは、「売り」トラリピ運用をする予定のところ、2021年5月現在、上昇トレンドが出ているため、しばらくの間は少ない利益幅で運用を行います。

今後、下降トレンドに転じた場合は、利幅10ドル、20ドル、30ドルの3段階で検証したいと思います。

投資家らくな

NZD/USDは、様子見し、下降トレンドを待ちます

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